近年、日本の学校に入学する外国にルーツを持つ児童・生徒の数が増加し、文化の違いから生じる齟齬、摩擦、不適応、保護者との意思疎通の困難、教科学習指導の難しさ、地域の理解不足など多くの学校が今まで経験したことのなかった教育課題に直面しています。
千葉大学ICSセンターは、2016年度の設立当初より、千葉県教育委員会と連携して千葉県下の小中高等学校における「外国にルーツを持つ子ども」の支援活動を展開しています。
外国にルーツを持つ子どもは、両親あるいはどちらかが外国籍、あるいは外国出身の子どもと定義しています。外国籍の子どもだけでなく、日本国籍の子どもも含まれます。
日本語指導が必要な生徒だけとは限りません。日本語指導が不要な外国にルーツをもつ子どももいます。
近年、日本の学校に入学する外国にルーツを持つ児童・生徒の数が増加し、文化の違いから生じる齟齬、摩擦、不適応、保護者との意思疎通の困難、教科学習指導の難しさ、地域の理解不足など多くの学校が今まで経験したことのなかった教育課題に直面しています。
本ネットワークは、外国にルーツを持つ児童生徒等の教育に関して専門的知見を持った学内外の協働メンバーとともに、学校現場が共通に抱える課題の解決にむけ、教育施策を提供し、実行に向けての具体的支援を行います。
◆ 協議会に参加
千葉県の「外国人児童生徒等教育の方針」をもとに、外国人児童生徒等の受入れに関する県の状況や対応を確認し、助言、連絡調整、情報交換等を行う「外国人児童生徒等の受入れに関する運営・連絡協議会」(主催:千葉県教育委員会)の委員として加盟。
◆ 教育委員会主催の教員研修の講師を担当
千葉県総合教育センター研修の講師を長年担当しています。
◆ 「県立高等学校での外国人生徒等受入れ体制構築に向けた実態調査」を業務受託(2025年度)
◆ 外国にルーツを持つ子どもの教育ネットワークづくり
本ネットワークは、外国にルーツを持つ児童生徒等の教育に関して専門的知見を持った学内外の協働メンバーとともに、学校現場が共通に抱える課題の解決にむけ、教育施策を提供し、実行に向けての具体的支援を行います。
毎年、外国にルーツを持つ子どもの教育に関して、以下の通り、千葉県下の教員を対象とした研修を行っています。
◆ 第1回研修 外国にルーツをもつ子どもの多様性の理解-見立ての重要性について
研修のねらい 外国人児童生徒の受け入れの現状と課題を知り、文化的・言語的背景等の多様性がもたらす違いに気づき、さまざまな事象に対する多角的なものの見方を養う
日 時 令和7年8月25日(月)13:20~16:10
場 所 千葉県総合教育センター 本館 A601
対象者 35名 (学校・学年・学級で帰国・外国人児童生徒等が在籍している学級等を担当することが 1 年目の教員(教諭・講師)。小・中・義務教育学校教諭で各教育事務所長より推薦された者及び高等学校・特別支援学校で学校長より推薦された者。)
概 要
①講話:日本に暮らす在留外国人の現状、外国人児童生徒の受け入れの現状、外国にルーツをもつ子どもの多様性の理解
②グループ協議:事例の共有、分析
③グループの発表、全体協議
◆ 第2回研修 外国にルーツを持つ子どもの異文化適応への理解と支援 ‐思考の発達を視野に入れた日本語・学習支援
研修のねらい 外国にルーツをもつ子どもを多様な側面から理解する。見立ての重要性、思考の発達を視野にいれた日本語・教科学習支援、心理的適応を視野に入れた支援について理解する。
日 時 令和7年11月17日(月)13:20~16:10
場 所 千葉県総合教育センター 本館 A601
対象者 35名 (学校・学年・学級で帰国・外国人児童生徒等が在籍している学級等を担当することが 1 年目の教員(教諭・講師)。小・中・義務教育学校教諭で各教育事務所長より推薦された者及び高等学校・特別支援学校で学校長より推薦された者。)
概 要
①講話 外国にルーツをもつ子どもの思考の発達と言語習得
②グループ協議:事例の共有、分析、グループの発表、全体協議
◆ 第1回研修 外国にルーツをもつ子どもへの対応-言語習得と教科学習
研修のねらい 外国人児童生徒等の言語習得と思考の発達の関係を知る。さまざまな観点から事例を読み解き、多様な対応策を模索する。
日 時 令和7年8月7日(木)13:20~16:10
場 所 千葉県総合教育センター 本館 A601
対象者 外国人児童生徒等教育への指導と支援の経験がある2年目以上の教員(教諭・講師)18名
概 要 講話:外国にルーツをもつ子どもの思考の発達と言語習得の関係
グループ協議:事例の共有、分析
グループの発表、全体協議
◆ 第2回研修 子どもの異文化適応のメカニズム -アイデンティティの確立と心理的適応
研修のねらい 外国人児童生徒等の異文化適応のメカニズムを知る。さまざまな観点から事例を読み解き、多様な対応策を模索する。
日 時 令和7年11月11日(火)13:20~16:10
場 所 千葉県総合教育センター 本館 A601
対象者 外国人児童生徒等教育への指導と支援の経験がある2年目以上の教員(教諭・講師)18名
概 要 講話:外国にルーツをもつ子どもの思考の発達と言語習得の関係
グループ協議:事例の共有、分析
グループの発表、全体協議
研修のねらい 外国にルーツをもつ児童生徒の支援や指導に求められる知識や考え方を提供し、多様な背景をもつ児童生徒の教育の在り方を考える。また、その一連のプロセスを通して、教師自身の異文化対応力の向上を図る。
日 時 令和7年8月19日(火) 9:20~16:10
場 所 千葉県総合教育センター メディア棟4階 C401
対象者 教職経験1年を経過した小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、特別支援学校の教員で本研修を未受講の者 80名
概 要 ①講話: 日本における在留外国人の現状、外国にルーツをもつ子どもとは ー現状と課題、子どもの多様性の理解 -見立てについて
②グループ協議:事例の共有・分析、発表・全体協議
研修のねらい R6年度で取り上げた研修課題に関わる個々の具体的事例を取り上げ、意見交換しながら事例分析をしていく。それら一連の作業を通して、自身に対する気づき、他者理解、共感性、洞察力といった、異文化事態で求められる資質や能力を向上させていく。多文化教育アドバイザー養成の基礎研修と位置付けている。
対象者 外国人児童生徒等日本語指導担当教諭 9名、日本語指導通級教室講師 5名、日本語ボランティア2名
概 要
第1回 導入 R7年度の研修のねらい -昨年の学びをもとに-
日 時 4月17日(木) 15:00~16:30
場 所 千葉大学国際教育センター
第2回 事例分析-初期対応
日 時 7月28日(月) 13:30~16:30
場 所 千葉大学国際教育センター
第3回 事例分析-教科学習、日本語習得
日 時 8月18日(月) 13:30~16:30
場 所 千葉大学国際教育センター
第4回 事例分析-子ども理解、保護者支援
日 時 10月17日(金) 13:30~16:30
場 所 千葉大学国際教育センター
第5回 総括ー教師の異文化対応力の向上を目指して
日 時 2月17日(月) 15:00~16:30
場 所 千葉大学国際教育センター
研修のねらい 外国語母語話者であることの利点を生かし、外国人児童生徒の支援に関わっている指導協力員に対して、外国にルーツをもつ子どもの支援の現状について情報を共有し、今後の指導の改善につなげる。
対象者 千葉市外国人児童生徒指導協力員 16名
概 要
第1回 初期指導における環境調査について、具体的な聞き取りの内容、指導協力員の役割について
日 時 5月21日(水)14:00‐16:30
場 所 千葉大学国際教育センター
第2回 保護者、児童生徒への聞き取り調査-実践報告、分析、討論
日 時 9月16日(火)14:00‐16:30
場 所 千葉大学国際教育センター
第3回 保護者、児童生徒への聞き取り調査‐実践報告 分析、討論
日 時 10月9日(木)14:00‐16:30
場 所 千葉大学国際教育センター
研修のねらい 外国にルーツをもつ子どもの支援や指導に求められる知識や考え方を提供し、多様な背景をもつ児童生徒の教育の在り方を考える。また、その一連のプロセスを通して、教師自身の異文化対応力の向上を図る。
日 時 令和7年7月24日(木)9:00~12:00
場 所 浦安市役所 4階会議室
対象者 市立小・中学校教諭、市立幼稚園・認定こども園教諭、市立保育園教諭 50名
概 要 日本における在留外国人の現状
外国にルーツをもつ子どもの多様性の理解
外国にルーツを持つ子どもの異文化適応への理解
受入れ側に求められる姿勢
◆ 10月研修会 異文化への気づき ―留学生との交流を通してー
研修のねらい 留学生との交流を通して、多様な文化や価値観に気づき、互いに理解し合う視点を広げる。異文化をもつ子どもや家庭と向き合う際に、固定観念にとらわれず柔軟に対応できる態度を育み、日常の教育実践に生かせるヒントを得ることを目指す。
日 時 2025年10月22日(水)14:30~16:30
場 所 千葉大学 アカデミックリンクセンター1Fセミナールーム「まなび」
対象者 船橋市の小中学校教員 16名
内 容 レクチャー、アイスブレイク、留学生の人・国を知り異文化に触れる交流グループワークショップ
◆ 11月研修会 外国にルーツをもつ子どもに対する学校・教師が抱える課題と対応について
研修のねらい 在留外国人やその子どもたちを取り巻く現状や課題を客観的に理解したうえで、教育現場における困難や工夫点を共有します。その過程で、教師自身や学校としてできる支援のあり方を参加者自身で考え、具体的な行動につなげる力を養います。
日 時 2025年11月19日(水)14:30~16:30
場 所 船橋市若松小学校
対象者 船橋市の小中学校教員 16名
内 容 ①現状を俯瞰して捉える~データと事例より~ <インプット>
②学校・教師が抱える課題と対応グループワーク <アウトプット>
千葉県域には小中学校に入学する外国にルーツを持つ児童生徒の数が増加し、学校現場では多国籍化・多民族化が進むと同時に、様々な教育・生活課題に直面しています。当センターでは、それぞれの子どもに適した指導のあり方について学校に助言し、学校現場での受け入れのサポートを行っています。
1.学校編入前/時の初期指導へのサポート
アセスメント 生活環境、学力・日本語力、母語力等
初期指導計画の作成、実施支援
保護者支援
2.編入後の学校での指導体制の構築へのサポート
指導プログラムの作成
日本語指導・教科学習指導への助言
児童の生活・学習適応に関する助言
保護者へのサポート(母語による支援)
学校・担任へのサポート
3.教師のエンパワーメント
教師の異文化資質・対応力向上のための教員研修の実施
4.教育スペシャリストの養成
多文化教育スーパーバイザーの育成プログラムの実施
教育通訳の育成プログラムの実施
5.地域住民への異文化間教育の実施
◆ アセスメントマニュアルの作成
学習に求められる日本語および学力のアセスメントマニュアルを作成しました。
実証モデル実施(2025年10月)
作成したアセスメントマニュアルを活用して、市原市立五所小学校で、実際に約30名の子どもたちを対象に、アセスメントから初期指導までの流れを実施しました。その結果、子ども個人個人に合わせた指導方法の方針を見出すことができました。
◆ 保護者向けガイドブック
外国にルーツをもつ子どもが学校生活に慣れるための、保護者向けガイドブックを10か国語で作成しました。
小学校版・中学校版
やさしい日本語、英語、中国語、タイ語、インドネシア語、ベトナム語、ロシア語、ネパール語、スペイン語、ポルトガル語
高校版
やさしい日本語、英語、中国語、タイ語、ベトナム語、ネパール語、スペイン語、タミル語、ダリ―語、ウルドゥー語、シンハラ語
◆ 保護者向け学校見学ツアーお手本動画
外国にルーツを持つ子どもの保護者は、日本の学校になじみがないことから、学校への理解が浅くなり、学校側もコミュニケーションに苦労することがあります。そこで、保護者を集めて学校見学ツアーを実施し、保護者への理解を深める事例があります。当センターでは、教員研修等で使用できるお手本ツアーの動画を作成しました。
南米にルーツをもつ子どもの教育に関するシンポジウム(2024年1月31日開催)
「外国人と日本人の子どもが共に学べる学校の実現に向けて-南米ルーツの子どもたちの事例から-」
南米にルーツをもつ子どもたちに焦点をあて、彼らに対する教師や学校のこれまでの姿勢や取り組みを振り返り、彼らへの理解を深め、その上で子どもたち同士の協働の学びに向けて私たちができることについて考えるシンポジウムを開催しました。
集合写真
講話
パネルディスカッション
パネルディスカッション